この2月、私の出身母校の八女高校から、「OB として一言後輩を励まして欲しい。」という要請を受けた。「私は現役時代から20年も経た年配者だから、不適任である。」と固辞したが、「それでも何とか頼む。」と強く請われて、現在の活動の源泉である「考える力」について、下記のとおり有りのままの思いを書き送った。高校生にも、高齢者・障害者支援活動の一端を知ってもらえば、有難いと思ったからである。
現在は、核家族・少子超高齢社会の真っただ中、団塊の世代が75歳に達する2025年に向けて、判断能力が不十分なため、自立した生活を送ることが困難な人達が急増するだろう。その最も効果的な対応策は、素晴らしい人権擁護機能と生活保持機能をもつ成年後見制度の活用とその定着である。 そこで、私の主宰するNPO法人は、「判断能力の不十分な高齢者・障害者の皆さんが、いつでも、どこでも、容易に成年後見制度を利用して、安心した生活を送ることのできる社会をつくろう!」という「地域後見」を旗印に、その実現に努めている。また、[地域後見の実現]という本を出版して、全国にその情報を発信した。そして、地域後見の主役は、ボランティア精神の旺盛な「市民後見人」であるから、全国に先駆けて、その養成と活用に尽力している。 間もなく傘寿を迎えようとする私には、忙し過ぎる毎日ではあるが、「社会貢献」と創意に満ちた仕事の充実感にどっぷり浸ることができ、大いに感謝している。このような過ごし方ができるのも、法務省を退職するまでの現役時代、例えば、登記事務のコンピュータ化の超大プロジェクトに行政側のシステム開発責任者として従事したり、田中元首相の日本列島改造論の影響による地籍混乱地域の解消に取り組んだりする等、困難な仕事があれば、臆せず挑戦し、常に創造力や企画力を培った結果だと思う。創造力・企画力の源泉は、「考える力」である。「考える力」が身に付けば、チャレンジ精神も自然と出てくる。 皆さんは学業に励み、やがて、社会に旅立たれるが、いつでも「考える力」を培うという心掛けさえ持って臨めば、やがて「考える力」が身に付き、きっと良い結果と充実した人生が送れると思う。健闘を期待したい。
by seinen-kouken
| 2015-03-04 18:22
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by seinen-kouken NPOおじさん カテゴリ
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