安心サポートネットの文化を育てよう!

安心サポートネットの文化を育てよう!
―更なる地域後見の普及のために―

1 平成16年5月の設立以降、当法人は着実な発展を遂げながら、9年目を迎えることができ   た。 このことは、当法人の役員、会員及び支援者並びに地域住民の皆さんの温かいご協力とご支 援の賜物であると、心から感謝を表したい。
 お蔭様で、当法人における法定後見人、任意後見人及びその後見監督人等(以下、「後見人等」と いう)の23年度末現在までの受任数は110名、安心サポートネット熊本が12名、当グループ 全体では122名で、任意後見の受任者数は41名である。

 (当法人の評価) 
2  去る24年3月11日さわやか福祉財団が東京で主催した「NPO法人市民後見全国サミット」 に、東京以外の地域から唯一、パネリストとして参加した私の印象や東京大学後見研究実証プロジ ェクトの調査結果等を総合すると、これ程多数の後見人等を受任し、指導・監督しているNPO法 人は、全国多数のNPO法人の中でも、当法人がダントツの飛び抜けた存在だそうである。特に、 独立採算による安定した財政基盤と市民後見人支援の専門家グループと各種事業に関する確固たる ノウハウを保有しているのが高い評価につながっている。誠に喜ばしい限りである。
 
 (地域後見 重点目標)
3 「判断能力の不十分な高齢者や障害者の皆さんが、いつでも、どこでも、容易に成年後見制度を 利用して、安心した生活を送ることのできる社会をつくろう!」という「地域後見」を当法人が標 榜している限り、「後見人等の受任拡大」と「指導・監督業務の充実・強化」の方策は、本年度以 降も重点目標として取り組むべき課題である。従って、「後見人等」の受任数は、今後とも増加す るだろう。

 (「後見支援センター(仮称)」の運営)
4 これに加えて、厚労省が23年に創設した市民後見養成事業がある。この事業を受けて、筑紫野 市は福岡県で唯一「市民後見人養成研修」を主催。当法人がこれを受託して、質の高い「研修カリ キュラム」により、5ヶ月間、延50時間の研修を実施。去る3月24日成功裡に閉講式を終え  た。
  この研修で50名の市民後見人候補(卵)が誕生したが、筑紫野市は今年度これらの市民後見人 候補を指導、監督する機能をもつ「後見支援センター(仮称)」を設置する計画である。当法人は このセンターの運営についても受託できるよう尽力したい。

 (後見実務と指導・監督システム指針の完成)
5 このように、後見人等の受任数の増加が確実に見込まれ、また、指導・監督業務の重要性が高ま る中で、当法人が、今後とも地域住民に信頼される業務処理を行っていくためには、これまで再三 強調しているように、後見人等に対する指導・監督指針としては勿論、適正・迅速な後見事務処理 の指針としても十分な機能を持つ「後見実務と指導・監督システム指針(手引書を含む)」の完成を 急ぐことである。

 (「安心サポートネットの文化」の創造とその定着・・・4つの柱)
6 それと並んで重要なのは、会員の精神面における具体的な指針の策定と定着であり、従前の使命 感や倫理観の醸成策だけでは、不十分だということである。
  そこで、第8回通常総会で打ち出された方針は、次の4つを柱とする、「安心サポートネットの 文化」の創造とその定着である。
 ➀ 礼節を重んじる。
 ② 相手を思いやり、相互に助け合う。
 ➂ 地域で助け合い活動ができる人材を育てる。
 ④ 地域住民に対するサービスは、スピード感を持って行う。
 
 (安心サポートネットの文化の意義と役割)
7 それでは、4つの柱を「どうして安心サポートネットの文化と表現するのか?」
 「文化」の語源は、ラテン語系の「土地を耕す」という言葉で、「自然そのものに人工を加え   る。」という意味である。現在のわが国の用例では、例えば、「食文化」と言うように、「社会の 中で学び、身に付け、受け継いでいく生活や活動の手法」という意味で使用されている。従って、 「安心サポートネットの文化」とは、会員全員が上記の柱の4つの事柄を学び、身に付け、よき活 動手法として創造する。そして、この文化には、沢山の知恵や工夫が蓄積されて、よき伝統文化と して熟成し、これを安心サポートネット内で受け継いでいく、という意味である。「文化」の言葉 にその強い期待が込められている。
 
 (柱の4つとは具体的にどんなことか)
8 柱の①の「礼節」は、心のこもった挨拶が原点、次いで、感謝すべきことには、素直に感謝の言 葉を述べ、謝るべきことには、直ちに陳謝する。このようなごく当たり前の礼節の実践は、簡単な ようで、実に難しい。礼節が会員間に定着すれば、誰に対しても自然と礼節が重んじられ、住民の 皆さんの好感と信頼につながるだろう。
  柱の②の「思いやり」とは、常に相手の気持や立場を考えることだが、相手が気に入る事柄だけ でなく、相手の成長や充実した人生を願い、又は良い仕事が出来るよう、「良薬は口に苦し」の視 点からの助言、指導が重要である。
  また、核家族、高齢、無縁社会の悪弊を取り除くためには、思いやりと相互助け合いの精神の  涵養が重要な課題となっている。特に、当法人が、柱の➂の「地域で助け合い活動ができる人材を 育てる」ことができ、そのリーダーシップで相互助け合い運動が活性化すれば、当法人も一皮向け て、大きな飛躍が期待できるだろう。
  柱の④の「スピード感のあるサービス」は、人の身体と財産を預って後見事務を処理する以上、 当然のことで、地域住民の信頼を得るには、迅速処理が生命であることを肝に銘じ、その実践に力 を尽すべきである。

 (安心サポートネット文化の定着・・・地域後見実現の条件)
9 当法人の標榜する「地域後見」の理念は、この安心サポートネットの文化が根付き、定着して  こそ、その実現に2歩も3歩も近づくのではないかと思う。是非とも、安心サポートネットの文化 を創造し、その定着を図りたいものである。
                              以 上
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# by seinen-kouken | 2012-07-29 11:54

筑紫野市民の期待と夢を乗せて!国の市民後見推進事業

筑紫野市民の期待と夢を乗せて!
国の市民後見推進事業
「市民後見人養成研修」順調にスタート

1 去る11月12日、筑紫野市主催「市民後見人養成研修」の開講式が、同市の生涯学習センターにおいて、選抜による53名の受講者及び藤田筑紫野市長以下の主催者側関係者並びに同研修の実施を受託した当法人側関係者多数のご出席のもとに、盛会裡に開催されたことを心から祝福するとともに、市民後見人の本格的普及の幕開けとして、心から歓迎したい。

2 さて、当法人は、平成16年5月設立以来、この優れた成年後見制度の利用度が依然として低調であることを憂慮し、その活性化策として「地域後見」即ち、「判断能力の不十分な高齢者や障害者の皆さんが、いつでも、どこでも、簡単に成年後見制度を利用して、安心・安全な生活が送れる社会を作ろう!」という基本理念を高らかに提唱して、その実現に向けて努力してきた。

3 この「地域後見」は、どの地域でも、親しみ易い後見人が沢山いて、簡易に頼めることが絶対的な条件である。この観点から、当法人は平成18年を第1回として福岡市と熊本市で計4回、レベルの高い「市民後見人育成研修」を実施。この研修で誕生した市民後見人の指導とその活動を支援してきた。

4 ところで、国は本年度から認知症等高齢者の福祉増進を図る観点から「市民後見推進事業」を創設した。この事業は、市町村自らが市民後見人を養成し、その活動を推進することを主眼としたもので、市民後見人を主役として成年後見制度の活性化を図ろうとする点で、「地域後見」の理念と全く同一である。従って、地域後見を標榜する当法人は、この市民後見推進事業が成功するかどうかについて、自分のことの如く深い関心がある。

5 厚労省は、市民後見推進事業を打ち出したものの、同省が同事業について予め問題点を十分検討し、検証と試行を積み上げたうえで、自信を持ってスタートさせる事業とは言い難い。とにかく、準備不十分だが、スタートだけはさせて、この分野で先行する自治体や在野のNPOの力を借りて、何とか成功を収めたい、という荒っぽさが目立つ事業である。

6 この市民後見推進事業に福岡県下では唯一、筑紫野市のみが積極果敢に挑戦して、「市民後見人養成研修」の主催庁となり、本研修の実施は当法人が受託した。そこで、当法人としては、主催庁と一致協力して、本研修の問題点を十分分析し、改善策を講じながら、是非とも、本研修を成功させたいと考えている。
7 本研修が成功すれば、現在不安な目で本研修の成行きを注目している福岡県や九州各県の市町村も、安心して市民後見人の養成とその活動支援に乗り出すことが予測される。そうなれば、「地域後見」の実現も現実性を帯び、遠い夢物語ではなくなるだろう。
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# by seinen-kouken | 2012-01-15 17:40 | NPO

平成24年年頭の辞

 平成24年の新春に当り,明けましておめでとうございます。
 今年は辰年ですから、年賀状は龍が昇る姿を描いた図柄を数多くいただきました。有難うございました。今年の安心サポートネット・グループは、「龍の雲を得たるが如し」という具合に、威勢よく進みたいですね!・・・となると、安心サポートネット・グループの年頭の辞には、「飛龍乗雲」が好ましいところですが、安心サポートネット・グループを取り巻く厳しい諸条件を考ると、「威勢よく龍が飛ぶが如くに進んで、よい運をつかむ!」という「龍飛乗運」の言葉の方が適切です。従って、年頭の辞には、「龍飛乗運」を選びました。
 今年も、安心サポートネット・グループは、更に一層地域住民の皆さんのお役に立てるよう、一歩一歩着実に前進していきたいと思います。
 当グループ会員及び支援者の皆さんには、万事よろしくご支援とご協力の程お願いします。
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# by seinen-kouken | 2012-01-15 17:28

「グループ」の課題/ 市民後見育成事業に参加しよう!

 1 「グループ」の共通目標・・地域後見
 当法人とNPO成年後見安心サポート熊本(以下、「熊本」という)は、平成22年12月、画期的な「安心サポートネット協定書」を締結して、全国で初めての試みである、NPOの連合体「安心サポートネット・グループ」を結成し、両法人は、一体となって共通目標である「地域後見」の実現を目指すこととなった。すなわち、「判断能力の不十分な高齢者や障害者の皆さんが、いつでも、どこでも、容易に成年後見制度を利用して、安心・安全な生活を送ることのできる・・・そんな地域社会をつくろう!ということである。

2 逞しいパートナーに育成
 ところが、このグループが最初に取り組む課題は、何と言っても、当法人が昨年3月設立したばかりの「熊本」を自立した逞しいパートナーに育成することである。そのため、当法人は、「熊本」が事業・財政の両面で自立するまで、極力「事業実施に必要な専門的知識、技能及びノウハウ」の提供と「専門家の派遣による徹底した業務指導」を行うことが必要である。この育成努力の結果、安心サポート「熊本」が逞しいパートナーに成長すれば、両法人が力を合わせて、「地域後見」の実現に取組むことが可能となる。そうなると、予想を超えた力強い相乗効果を期待できると思う。 

3 地域後見の実現は国や自治体の問題
 しかしながら、全国的視点で見れば、どこからも財政支援を受けない独立採算型の当法人では、例え、「熊本」のようなグループ結成方式により、特定地域の「地域後見」を実現できても、全国各地で「地域後見」を実現することは無理であり、また、当グループだけで行う事業でもない。なぜなら、「地域後見」は、地域住民1人ひとりの福祉や社会保障の問題であり、国や自治体の問題だからである。

4 「市民後見人」の育成・・厚労省は重視 
 ところで、当法人は昨年8月7日福岡市の天神ビルにおいて「地域後見」の実現とその主役「市民後見人」の育成と活動に関するシンボジュウムを開催した。パネリストとして参加した厚労省社会擁護局地域福祉課荒川課長補佐は、「日常生活自立支援事業の一環として国が予算化して市民後見人の育成を実施すべきだ。」と主張した。
 
 福祉の理論指導者堀田力弁護士は、低調な成年後見制度の運用に業を煮やして、その本籍地を権利擁護の面を重視する法務省・家裁から福祉や社会保障の面を重視する厚労省に移すことを提言、他方、厚労省宮島老健局長も、地域包括ケアシステム構築の観点から、後見人の供給源に市民後見を加えるという多様化の制度改善に熱意を見せた。

5 国は市民後見推進事業を新設
 ここに至って、これまで大都市の一握りの区市町の自治体と地方で当法人が地道にやっていた市民後見育成事業が、突如ひのき舞台に登場したのである。驚いたことに、国は平成22年度補正予算で、手始めに市民後見人の活動支援等経費を予算化した。次いで、同23年度予算では、正面きって市民後見推進事業を新設した。
 この予算措置によって、県や市町村の自治体は、市民後見人の育成と活動を支援する「後見支援組織」を作ったり、その組織を通じて市民後見人を育成し、その指導監督により市民後見人の活動を支援したりすることが可能になった。

6 当法人は豊富な経験と優れたノウハウを保有
 しかし、市民後見人育成事業は、専門的知識と豊富な経験とノウハウを要する難しい事業であるから、この予算を使って、自治体がすぐに実施するのは難しい。相当の研究や試行期間が必要である。
  幸い、当法人はこれまで「市民後見人育成研修」を4回にわたって実施し、その修了者は約300名弱にも達している。また、現在修了者の多数が、当法人の指導監督を受けて、市民後見人として活躍中である。従って、当法人はこの分野ではどこよりも豊富な経験と優れたノウハウを保有している。

7 当グループの課題と使命
 当グループの今後の課題は、当法人がこれまで蓄積した経験とノウハウを駆使して、市町村が実施する市民後見推進事業に積極的に参加して、市民後見人づくりとその活動の支援事業をバックアップすることだと思う。ここに「地域後見」を志向する当グループに与えられた使命があり、当グループの正しい進路があると思う。                             
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# by seinen-kouken | 2011-07-31 17:24

わが筑紫出張所の風景 安心サポートネットの誕生地

1 筑紫画廊
 福岡法務局筑紫支局の真向かいに、3階建ての俗称「ホームセンタービル」があり、その建物には、司法書士、土地家屋調査士を中心に多数の士業の事務所がある。その1階の中央106号室がわが安心サポートネットの筑紫出張所である。面積は40平方メートル、そこに所狭しと、机、椅子、書棚、機器類が置いてある。

c0166418_21211156.jpg 内壁には、宣伝用の新聞記事のコピーやビラも貼ってあるが、圧巻は三宅会員から提供された水彩画の4作品である。いずれも静かな自然のたたずまいを自然そのままに描いた風景画で、みな見事な出来栄えである。見ていると、吸い込まれるように、心身の疲れが癒される。だから、この出張所は「筑紫画廊」でもある。

2 多忙な出張所
 私は、週のうち2日火曜日と金曜日に本出張所に出勤する。この出勤日には本出張所の事務を処理するため、私のほか3名の会員も出勤する。だから、お客さんや会員の出入りも多く、事件処理や打ち合わせに多忙を極め、室内が大混雑するときが多い。

3 当法人の前身・「権利支援システム研究会」
 当法人の前身は、「権利支援システム研究会」である。同研究会は筑紫野市の二日市のコミュニティーセンター内に置かれ、その場所は、本出張所のすぐ近くにある。同研究会の活動を当法人が実質引き継ぐまでは、同所を根拠地とし同研究会が活発に活動していた。
 この研究会は、12年に創設された成年後見制度の利用が沈滞している状況を深く憂慮し、次のとおり高らかに宣言して13年8月に創設された。
「高齢者社会の病理現象を注視するとき、地域住民の1人1人が速やかにこの魅力に満ちた権利支援システム(成年後見制度を指す)を十分理解し、自己の幸せのために主体的、積極的に活用することが要請される。そこで、本研究会はこの見地からこのシステムについて様々な研究を行い、この分野で有用な人材を育成し、もって、この要請に応えることを目的とする。」
 この研究会には、各方面の錚々たるメンバーが参加した。また地元からも、筑紫野市や同社協の職員や各方面の福祉やボランティア団体からも参加があった。伊藤九大名誉教授や迫田弁護士も、その研究会のメンバーである。そして、この研究会の活動結果、安心サポートネットの創立の必要性が痛感され、当法人の誕生につながった。だから、本出張所は当法人の誕生地である。

4 ネットワークの継承 
 そのため、この権利支援システム研究会の活動のネットワークが、そのまま現在の本出張所を支えている人脈に繋がっている。だから、本出張所は、受託事件も多く、当法人全体の事業収入の約3分の2を占めるばかりか、当出張所が受託し、指導監督している後見人等数は、当法人の総後見人受託数77名中50人に及んでいる。従って、事業中心に見ると、同法人を支える中心的役割は本出張所が担っている。今後とも、本出張所では、同システム研究会時代から積み上げてきたネットワークを大切にし、地域後見の実現に向けて、一歩一歩前進したいものである。
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# by seinen-kouken | 2011-04-10 21:13 | NPO